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2019年1月14日月曜日

あるワイン醸造家の冬 / A wine brewer's winter

絵画素材 墨・画用紙 380×540 
Painting material India ink, drawing paper 380 × 540 


ミゾレ雨まじり


あなたの声は小さくて
聴きとれない

凍えた身体は
過ぎ去る季節まで続くだろう

どうしたの

何処へ行きたい 何が見えてくる

お腹を空かした

ぼくらの世代は

相変わらずだ


近づきたいのは
理想なのか
幻想なのか
欲望なのか

そんなこと
考えたって
息が詰まる拗ねる揉める反吐が出る

なにもかも
取り込んで熟成すれば
少しは
マシな味になるのかな


どうせなら
おもいっきり
凍えて

笑える冬がいいじゃない
震えながら耐えながら

顔合わせる
キミとなら
寒くなんてないなんてワケじゃないけれど


チラつき始めた
はい雪


冷えた雨跡が少し寂しくて
溶けてく粒

延びたツルの先
残した
果実は啄ばんで

重なり広がっていく白を
楽しく
そして


醸し出す
その時は


美味